ごあいさつ

皆様こんにちは。関東支部長を仰せつかっております東京農業大学の阿部伸太でございます。今年はTOKYO2020の記念すべき節目の年になるはずでした。そして復興五輪のレガシーは、東日本大震災から10年という2021年にむけて弾みをつけ、造園学の分野としては近年世界的に課題となっている気候変動と自然災害に向き合う地域づくりのプロローグとなるはずだったと言えるでしょう。そこへCOVID-19。これは、社会の価値観の変化を余儀なくし、そしてそうした変化を受け止める空間の在り様にまで想像を超える変化を必要とさせました。振り返れば、産業革命による都市環境の悪化が都市施設としての「Park」を誕生させ、関東大震災を契機として造園学会が誕生しました。以来「造園学」は、文化・芸術に留まらず、命にかかわる舞台とシステムづくり、そしてそれに関わる様々な技術開発と展開をみてきました。

今年に入り、暮らし方、学び方、働き方が揺らぎながら大きく変化し、心身ともに負荷がかかってきている中で、今回の支部大会では、口頭発表とポスター発表をあわせて50件におよぶ投稿をいただき、心より御礼申し上げます。そしてそのテーマも今日的課題解決に向けた貴重な研究成果・報告であることは意義深いものであります。また、学生デザインワークショップでは、当初合宿形式だった内容からの変更を余儀なくされた中で、学生の想いを丁寧に受け止めて、感染拡大防止に最大限の対応をしつつ一部で対面を導入した企画に大幅変更し開催いただきました協力企業・自治体、企画担当に感謝申し上げるとともに、自身の健康管理に十分気を付けながら参加いただいた12大学24名の院生・学生の皆さんに感謝いたします。また、このような状況の中、お力添えいただきましたゲストの饗庭伸様、石川初様、畝森泰行様、三島由樹様、三島徹也様、彦坂哲様にはあらためて御礼申し上げます。

まだまだ予断を許さない状況ではありますが、それでも対処方が確立しつつあり、またワクチンの目途も見えつつある今、「新しい生活スタイル」のリズムをつかみながらも、その後の時代を築いていくアプローチはすでにはじめなければなりません。その意味では、今回はウェブ開催とさせていただきましたが、発表者、参加者、支部運営委員をはじめ多くの皆様にとっての闊達な議論・意見交換の場、あらたな人的ネットワークを築く機会になりますと嬉しく思います。

最後にあらためて、皆様のご理解とご協力に御礼申し上げますとともに、皆様のご健康とご活躍を祈念します。                                         

公益社団法人日本造園学会関東支部 支部長 阿部伸太